子供の鼻うがい効果を高める方法と5つの活用シーンを紹介

家に帰ったらまず手洗いうがいをするという習慣づけは大事ですが、皆さんのご家庭では鼻うがいを行っていますか?

お子さんの健やかな発育をサポートするために是非取り入れていただきたい鼻うがいは、花粉症や風邪対策などの場面で大活躍します。

「鼻うがいは痛い、面倒だから嫌だ。」という理由で敬遠するお子さんもいますが、実は痛くない鼻うがいのやり方があり、鼻うがいをする必要性を理解させれば自然と生活に取り入れることもできます。

そこでこの記事では、鼻うがいの正しいやり方を覚えていただいた上で、鼻うがいの効果を高める方法と5つの活用シーンをご紹介していきます。

痛くない正しい鼻うがいの方法

「鼻うがいは痛くて苦手!」というのは子供だけの問題ではなく、大人でも正しい鼻うがいのやり方を知らずに同じような悩みを持っている人はいます。

まずは、今日からすぐに実践できる正しい鼻うがいのやり方をご説明していきます。

生理食塩水で鼻うがいを行う

鼻うがいの手順を覚える前に必ず理解していただきたいのが、鼻に流し込む洗浄液となる水やぬるま湯の浸透圧です。

鼻がつーんとする痛みを感じる原因は、流し込んだ洗浄液と鼻の浸透圧が異なるという部分にあり、洗浄水を鼻水と同じ塩分濃度にすることで痛みを感じる問題を解決することができます。

痛みを感じない浸透圧の洗浄液は「生理食塩水」と呼ばれ、水200ccに対して食塩1.8g、重曹0.1gを混ぜ合わせることでつくることができます。

生理食塩水を毎回つくるのは大変なので、市販の鼻うがい器具と洗浄液のもとを使うのがおすすめです

上手な鼻うがいの方法

親子で実践したい上手な鼻うがいの方法をご説明します。まずは、先述の生理食塩水、または市販の鼻うがい洗浄液を用意しましょう。

ご家庭で用意した生理食塩水と容器で鼻うがいを実践する場合、生理食塩水は鼻の穴に挿入しやすい容器に入れるか、コップにストローを差すという方法が流し込みやすくて楽です。

お子さんに鼻うがいを覚えさせる場合は、ノズルのついた食器洗剤のボトルのようなものに生理食塩水を入れて使うのがおすすめです。必ず中身を綺麗に洗浄した上で生理食塩水を入れましょう。

まず、顔を少し横に傾けて前かがみにさせた状態でノズルをお子さんの鼻に挿入します。そして手で静かにボトルを押しながら生理食塩水を鼻に流し込んでいきましょう。この際、お子さんに対して喉の奥を開くイメージで口を開けながら、流し込んだ生理食塩水を鼻から出すように促しましょう。

この方法は慣れたら口から生理食塩水を出すこともできますが、まずはどちらかの鼻から出すことから覚えさせてみてください。

市販の鼻うがい洗浄液の場合、鼻に挿入しやすいノズルがついた専用のボトルが付いてくるため、とても簡単に鼻うがいをすることが可能です。

子供の鼻うがい効果を高める方法

生理食塩水を使った正しい鼻うがいなら痛みを感じないということを覚えていただけたところで、その効果を高める方法をご紹介していきます。

慣れたら鼻の奥まで洗浄する

鼻うがいを始めたばかりは、親御さんもお子さんも少しぎこちないやり方になってしまうと思います。まずは、親御さん自ら正しい鼻うがいのお手本を見せて、ゆっくり覚えさせていきましょう。

お子さんが慣れてきたら、今度は自分だけで実践をさせて鼻うがいに対する苦手意識を解消させていきます。そして、鼻の奥まで生理食塩水を流すことを覚えさせて、鼻の隅々まで綺麗に洗浄できる効果的な鼻うがいを目指していきましょう。

市販の鼻うがいキットを使う

ご家庭で鼻うがいを行う場合、生理食塩水をつくったり最適なボルトを用意したり色々手間がかかってしまいます。

そこで活用したいのが市販の鼻うがいキットです。

付属のサッシェを専用のボトルに入れて水やぬるま湯を混ぜ合わせるだけで、簡単に体液に近い洗浄液をつくることができます。鼻に挿入しやすいノズルになっているため、お子さんにも安心して使うことができます。

鼻うがいを習慣づけさせるために手軽さはとても大事です。市販の鼻うがいキットはとても使いやすく分量を間違えることもないため、お子さんの健康を守るためにご購入することをおすすめします。

知っておくと便利な鼻うがいの5つの活用シーン

痛くない正しい鼻うがいを覚えてしまえば、生活に取り入れることはとても簡単です。

鼻うがいは一体どんなシーンで活用できるのか?ここからは日常生活でよくある5つのシーンに焦点を当ててご紹介していきます。

シーズンを通した花粉症対策

毎年、花粉症に悩まされている人は星の数ほどいます。お子さんが鼻水をずーずーすすっているのを見ているだけでも辛くなってしまうものです。

スギやヒノキなどの花粉は春に多く飛散されますが、夏から秋にかけたヨモギやブタクサなどの花粉や、春から秋にかけて長い間花粉を飛ばし続ける稲も無視できるものではありません。

花粉によって引き起こるアレルギーが花粉症の原因ですが、体内に花粉が入っただけでは症状は起きず、鼻水や涙といったアルカリ性の水分と触れることでアレルギー反応を起こしてしまうのです。

そのため、アレルギー反応を引き起こす前に鼻うがいで花粉を洗い流すことが花粉症対策となります。

遊び盛りのお子さんは外でたくさんの花粉を吸い込んでしまうため、家に帰ったらすぐに鼻うがいをさせる習慣をつけさせましょう。

風邪・インフルエンザ対策

風邪やインフルエンザの感染経路の多くは、感染者との接触や飛沫感染によるものとなります。

たくさんの人が集まる学校の場合、教室の扉や遊具についたウイルスからも感染してしまうため、お子さんにマスクをさせただけでは完璧な対策とはなりません。

そこで実践したいのが、帰宅後すぐに行う手洗いうがいと鼻うがいです。

ウイルスはお子さんの鼻や口から侵入して喉の奥にある上咽頭について炎症を起こし、風邪やインフルエンザの感染に繋がります。上咽頭についたウイルスは喉のうがいだけでは流しきれないため、手洗いうがいをしっかりしている場合でも風邪やインフルエンザにかかってしまうことがあります。

そのため、鼻うがいをすることで上咽頭に付着したウイルスを綺麗に洗い流すことができ、感染防止対策が可能となります。

インフルエンザが流行る時期は予防接種に加えて、お子さんの鼻うがいもしっかりと実践させましょう。

ハウスダストとアレルギー性鼻炎対策

人間の体は、異物が入ってくるとその異物を吐き出そうとしてさまざまな変化が起こります。

ハウスダストを鼻から吸い込んでしまった場合、鼻水やくしゃみ、目のかゆみなどが止まらなくなるなどのアレルギー反応を起こし、その症状が数日続くこともあります。

これは大人だけではなく子供にも同じ症状がみられるため、日頃から対策してあげなければなりません。

ハウスダストなどのほこりで発症するアレルギー性鼻炎は、鼻の奥に付着したほこりを早めに取り除くことが大事です。鼻をかむだけではほこりは落ちきらないため、鼻の奥まで生理食塩水を流し込む鼻うがいで洗い流しましょう。

風邪をひいていないのにお子さんの鼻水やくしゃみが止まらない場合は、ハウスダストによるアレルギー性鼻炎の可能性を疑い、清潔な環境づくりと鼻うがいで対策を行っていきましょう。

副鼻腔炎の症状改善

お子さんが日頃から咳払いをしたり鼻鳴らしをしている場合、鼻づまりや鼻腔から臭いがする副鼻腔炎の可能性があります。

副鼻腔炎は、風邪や花粉による鼻の粘膜の炎症や、長い間続いている鼻水や鼻づまりなどによって引き起こされ、鼻の奥にある副鼻腔で炎症が起こるというものです。

炎症がひどくなってしまった場合、顔面の痛みや頭痛に苦しむこともあるため、普段から鼻をかまずにすすってしまうお子さんは特に気をつけておく必要があります。

副鼻腔炎の対策として鼻うがいを日頃から行うことはベストですが、副鼻腔炎が疑われる場合はまずかかりつけの耳鼻科で診療を受けることをおすすめします。

まとめ

お子さんに覚えさせるべき鼻うがいの正しいやり方やその効果を高める方法、そして5つの活用シーンをご紹介しましたが参考になりましたか?

鼻うがいが痛いという固定概念を覆すのが生理食塩水を使った鼻うがいで、ご自宅でも簡単に実践できます。毎回生理食塩水をつくるのが面倒だという方は、市販の鼻うがいキットがとてもお手軽なので1度購入して試してみてください。

一年中飛び交っている花粉や外に出たら警戒しなければならない風邪のウイルスなどのリスクを考えたらきりがありませんが、その対策として共通しているのが鼻うがいです。

鼻は体の中でもとても敏感な部分で、手洗いうがいはしていても鼻うがいはしていないという方も少なくありません。

家族みんながいつでも健康に笑顔でいられるように、毎日の鼻うがいを習慣づけてみてくださいね。

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