鼻うがいがなぜ効果なしと言われる?毎日の習慣にするコツと3つの効果
鼻の粘膜や鼻腔内に溜まった汚れや鼻水を洗い流し、爽快感を得ることができる鼻うがい。
鼻うがいは、鼻トラブルで起きる症状の緩和や疾患の予防など治療としても活用されており、さまざまな効果がありますが、稀に鼻うがいの効果がないと言われてしまうケースがあります。
この記事では、鼻うがいの効果をなくしてしまう原因、鼻うがいの効果と習慣づけるコツ、鼻うがいを行うときの注意点についてご紹介します。
過去に鼻うがいで効果を感じることができなかった方、効果を実感したいと思っている方は、ぜひ参考にしてください
鼻うがいの効果をなくしてしまう原因
鼻水や鼻づまりなどのつらい症状を緩和させたい方や、風邪をしっかり予防したい方などに今、鼻うがいを取り入れている方が増えてきています。
しかし、鼻うがいの効果を実感できるという期待に反して、あまり効果を感じられなかったという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
鼻うがいの効果を実感できなかった方は、もしかすると間違った方法で鼻うがいを行っているのかもしれません。
まずは、鼻うがいの効果をなくしてしまう理由についてご紹介します。
鼻うがいの間違ったやり方
間違った手順や方法で鼻うがいを行うと、本来の鼻うがいの効果が得られないことがあります。実際に効果を感じられなかった方は、下記のポイントを確認してみましょう。
- お風呂のシャワーや水道水などを使った間違った洗浄方法
- 洗浄する圧力が強すぎる、もしくは弱すぎる
- 洗浄液の温度や塩分濃度が適切ではない
- 正しい手順や説明書通りに行っていない
間違った鼻うがいの方法は、効果を感じられないだけでなく、合併症を発症させてしまう可能性があるため注意が必要です。
正しい鼻うがいの方法を身につけ、きちんと鼻の洗浄を行うようにしましょう。
鼻うがいが習慣化されていない
鼻の不調が続いてから、鼻うがいを始めるのではなく、鼻が健康な状態の時から、「良い状態を保つ」ために、鼻うがいを習慣づけておくことが大切です。
鼻うがいを不定期に行うと、鼻の中に常にホコリや汚れが溜まっているため、鼻の疾患も引き起こしやすくなります。
毎日食事をして栄養をとり、体の健康を維持するように、鼻の健康を保つためにも、毎日鼻うがいをすることで、鼻うがいの効果をより感じることができます。
鼻うがいを毎日の習慣にするコツ
鼻うがいを毎日の日課として行っている方の中には、気持ち良さから癖になった、つらい症状が軽くなったと感じている方が多くいらっしゃいます。
ここでは、鼻うがいを毎日の習慣にするコツをご紹介します。
鼻うがいに慣れていないと、忘れてしまうこともあるとは思いますが、これから生活の一部としてぜひ鼻うがいを習慣化していきましょう。
継続できる自分に合った洗浄方法を見つける
セルフケアとして取り入れる鼻うがいの方法には、市販されている洗浄用品を使う洗浄方法と自分で作った生理食塩水を使う方法の2種類に分類されます。
どちらのやり方でも効果を得ることはできますが、自分に合った洗浄方法を選ぶことで、ストレスを感じずに継続することができます。
市販されている洗浄用品を活用した方法
ドラッグストアや薬局で市販されている洗浄器と洗浄液のもとを用いて、説明書に記載してある容量や用法を守って鼻うがいを行う方法です。
市販されている洗浄用品は、洗浄器具と洗浄液がセットになっているタイプなどがあるため、準備の手間がかからず、すぐに鼻うがいを始めることができます。
鼻うがいに慣れていない方は、市販の洗浄用品を活用すると、鼻うがいをスムーズに行うことができるのでおすすめです。
生理食塩水を使った方法
生理食塩水とは、注射や輸液にも使用されている医療品で、人間の体液と浸透圧が等しい液体のため、ツーンとした痛みを軽減することができます。
生理食塩水は、1リットルの水を10分ほど沸騰させ、食塩9gを溶かすことで自宅で間単に作ることができます。
生理食塩水を使った鼻うがいの方法は、沸騰させた生理食塩水を人肌まで冷まし、小さめの容器やスポイトを用いて、鼻の中へ直接流し込むため、鼻うがいに慣れていない方には難しい鼻の洗浄方法なので、最初は必ず市販薬を使うことをおすすめします。
お風呂に入るときや歯磨きをする際に同時に行う
毎日必ず行う生活習慣とセットにすると、忘れずに行うことができます。
- 朝と夜の歯磨きと同じタイミングで鼻うがいを行う
- 帰宅時の手洗い、うがいに鼻うがいを追加する
- お風呂に入っているタイミングで鼻うがいを行う
鼻に不調がない健康な状態だと、鼻うがいをしなくても良いと思うかもしれませんが、平時から取り入れることで鼻の不調になりづらいので自分の生活習慣と共に積極的に鼻うがいを行う癖をつけましょう。
鼻うがいの3つの効果
鼻うがいは、鼻腔内をきれいに洗い流すことができるため、鼻腔内に付着した細菌やウイルスなどを取り除き、鼻の不調やさまざまな鼻の疾患の予防や症状の緩和に効果があります。
ここからは鼻うがいが、どのような鼻の疾患に効果があるかを詳しくご紹介します。
風邪やウイルス対策
インフルエンザや風邪などの原因となるウイルスは、体内に侵入する前に、鼻の奥にある上咽頭に付着し、炎症を引き起こします。
鼻の粘膜や上咽頭に付着しているウイルスを放っておくと体内に侵入してしまいますが、鼻うがいは、喉のうがいで洗い流すことができない上咽頭を洗浄することができるため、ウイルス対策として非常に有効です。
副鼻腔炎の予防や症状の緩和
副鼻腔炎は、頬や目と目の間付近にある副鼻腔という空洞に膿が溜まる病気です。風邪やアレルギー性鼻炎などが原因で、発症すると完治させるまで頑固な鼻づまりや頭痛といったつらい症状が続きます。
鼻うがいを行っても、副鼻腔を直に洗浄することは難しいですが、鼻の中の粘り気のある鼻水や排出されにくい膿などを洗い流すことができるため、症状を和らげることができます。
アレルギー対策
鼻うがいで鼻腔内を洗浄すると、上咽頭に付着している花粉・細菌・ホコリ・ハウスダストなどアレルギーの原因になる異物を洗い流すことができます。
アレルギー性鼻炎の症状である鼻水や鼻のつまりを解消させ、鼻通りを良くする効果もあります。
鼻うがいを行うときの注意点
ここでは、鼻うがいを行うときの注意点をご紹介します。
鼻うがいを間違った方法で行ってしまうと、効果が出づらいだけではなく、炎症の悪化や思わぬ鼻の疾患を引き起こす恐れもあるので、必ずチェックするようにしましょう。
鼻や喉の不調時には鼻うがいを行わない
風邪や花粉症などの症状がひどいときこそ、鼻うがいを行い症状を和らげたくなると思いますが、下記のような症状が出ているときは、鼻うがいを行うことは控えましょう。
- 極端に鼻づまりがひどいとき
- 鼻や喉に炎症を起こしているとき
- 鼻血が出た日
鼻の不調がひどい時に鼻うがいを行うと、かえって鼻の粘膜に炎症を引き起こしたり、再び鼻血が出てしまうなど、症状を悪化させる恐れがあります。
1日2回以上は行わない
鼻うがいをやりすぎてしまうと、鼻の粘膜を保護している粘液を必要以上に洗い流し、鼻の中が乾燥して粘膜の機能が損なわれる恐れがあります。
鼻うがいは、1日に2回以上行わないようにしましょう。
顔を上に向けないようにする
顔を上に向けると鼻に洗浄液を流しやすくなりますが、生理食塩水が耳に入り中耳炎を引き起こすことがあるので注意が必要です。
目線が上がらないように顔を下に向け、鼻うがいを行うようにしましょう。
水道水は使わない
生理食塩水を使わずに、水道水を使用した鼻うがいは、”非結核性抗酸菌”という細菌による慢性副鼻腔炎を引き起こす可能性があるため絶対にやめましょう。
鼻うがいをするときは必ず専用の洗浄液の使用をおすすめします。
強く鼻をかまない
鼻うがいをした後に鼻を強くかまないようにしましょう。
洗浄後は、鼻腔内に洗浄液が残りやすいため、鼻をかみたくなりますが、鼻腔内に洗浄液が残っている状態で、鼻を強くかむと洗浄液が耳に入り込み、中耳炎になる恐れがあります。
まとめ
本記事では、鼻うがいの効果をなくしてしまう理由、鼻うがいの3つの効果と習慣にするコツとその注意点をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
鼻うがいを行っても、鼻の疾患を全て改善できるわけではありませんが、自分に合った鼻うがいを正しい手順で行うことで、つらい症状を和らげることができます。
鼻の疾患が悪化したり炎症が起きる前に、ご紹介した注意点に気をつけながら、鼻うがいを毎日の習慣として生活に取り入れて、健康な状態を保ちましょう。