鼻うがいで鼻詰まりによるいびきは解消できる?効果的な5つの方法

いびきを指摘されると、自分の知らないうちに周りに迷惑をかけているのかも…と不安になり、なんとか治したいと思うものですよね。

いびきの原因はさまざまで、原因によって対処法も違ってきます。そして、その原因の一つとして鼻詰まりが挙げられます。

花粉症や風邪などによって鼻が詰まっていることが原因で起きるいびきは、鼻詰まりを解消すれば収まる可能性があります。

この記事では、いびきを引き起こす鼻詰まりの原因と鼻詰まりを解消する5つの方法をご紹介します。

いびきを引き起こす鼻詰まりの原因

いびきは睡眠時の呼吸に伴う音で、睡眠中に気道が狭くなることで起きます。気道が狭くなったところに空気が通ることで、粘膜が振動して音か出るというメカニズムです。

寝ているときに、鼻が詰まっていると鼻呼吸ができなくなり、口呼吸になってしまいます。口呼吸は鼻呼吸に比べて気道が狭くなる為、いびきの原因となります。

まずは、いびきを引き起こす鼻詰まりの原因についてご紹介します。

アレルギー性鼻炎(花粉症)

花粉症は、体が花粉を害のある異物だと判断したことによりアレルギー反応が起こり、鼻水、鼻詰まり、くしゃみなどを引き起こす病気です。

スギなどの花粉が鼻や口から侵入し粘膜に付着すると、花粉の刺激でIgE抗体という物質が作られ、肥満細胞(マスト細胞)と結合することで異物である花粉は排除するようにと記憶されます。

その後再び花粉が体内に侵入してくると、肥満細胞(マスト細胞)からヒスタミン、ロイコトリエンといった化学物質が放出され、その刺激でくしゃみや鼻水といった症状が現れます。

鼻詰まりは、肥満細胞(マスト細胞)から放出されるロイコトリエンなどの化学物質が、血管を刺激することで起こります。

ロイコトリエンによって鼻の粘膜の血管が拡がったり、粘膜が腫れたりして鼻の通りが悪くなり、鼻詰まりを引き起こします。

鼻中隔弯曲症(びちゅうかくわんきょくしょう)

左右2つある鼻の奥は、さらに左右の鼻腔に分かれていて、間には鼻中隔という仕切りがあります。

鼻中隔が左右どちらか、もしくはS字状に強く曲がった状態を鼻中隔弯曲症と言い、成長に伴って10歳頃から弯曲が徐々に強くなり、女性は13~15歳、男性は15~18歳頃には弯曲がはっきりしてきます。

人の90%以上はどちらかに弯曲してると言われていますが、弯曲が強すぎることで鼻腔が狭くなってしまいます。

この鼻中隔弯曲症があると、左右の鼻腔の空気の通り方が違ってくることが原因で、どちらかの鼻の粘膜が腫れてしまい慢性鼻炎化することが多く、重度の鼻詰まりを引き起こします。

薬剤性鼻炎

市販されている鼻炎の薬である点鼻薬には、以下のような注意が必要です。

  • 過度に使用しない
  • 長期連用しない
  • 用法、用量を厳守する

点鼻薬は即効性があるために何度も使用したくなってしまいますが、繰り返し使用したり長期的に使用したりすることは、薬剤性鼻炎を引き起こす原因となります。

市販の点鼻薬には血管収縮剤が入っているものが多く、鼻の粘膜の血管を収縮させて鼻詰まりを改善するという効果があります。

何度も血管を収縮させてしまうことで、逆に粘膜が炎症を起こして腫れることがあり、これが薬剤性鼻炎と呼ばれる症状です。

結果的に鼻炎や鼻詰まりの症状を悪化させることに繋がります。

慢性副鼻腔炎

副鼻腔とは顔の中にある空洞で、前頭洞(ぜんとうどう)、蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)、篩骨洞(しこつどう)、上顎洞(じょうがくどう)が左右に4つ、両方に8つあります。

それぞれ骨で囲われた空間になっており、内側は粘膜で覆われています。

この8つの副鼻腔は小さい穴を通じて、のどへと続く空気の通り道である鼻腔に繋がっています。

副鼻腔に炎症が起きることを副鼻腔炎と言い、炎症が3ヵ月以上続くと慢性副鼻腔炎となり鼻水や鼻詰まりが長く続く原因となります。

炎症の原因は風邪などのウイルス感染で粘膜が腫れたりという炎症から、さらに細菌に感染することが原因で副鼻腔に炎症が起こり、鼻詰まりの他にも頭が重く感じたり、膿のような鼻水が出たり、鼻水が喉に垂れる後鼻漏が起きたりといった症状が出ます。

鼻詰まりを解消する方法

鼻詰まりにはさまざまな原因があることがわかりましたが、そんな辛い鼻詰まりを解消するにはどうしたら良いのでしょうか。

もちろん耳鼻咽喉科で治療を行うのが一番の解消法ですが、鼻詰まりを解消するには一度の通院では済まず、何度も通う必要があったりするため、時間に余裕がない、面倒くさいといった理由で鼻詰まりを放置している方も多いのが実情です。

しかし、通院しながらでも自宅でできるケアをすることで、鼻詰まりを解消することができます。鼻詰まりによるいびきに悩んでいる方は、まずは鼻詰まりを解消する方法を試してみましょう。

そこで、耳鼻咽喉科になかなか通えないという方や、通っても症状が改善しないという方に向けて、自宅でできる鼻詰まり解消方法をご紹介します。

鼻うがい

鼻うがいをすることでウイルスなどの異物や、鼻の奥に溜まっている鼻水を洗い流すことができるため、鼻詰まりを解消することができます。

鼻うがいは適切な温度と濃度の生理の食塩水を使用することで、プールやお風呂で鼻に水が入ったときにツーンとするような痛みを感じることなく実施することができます。

まずは以下のものを用意しましょう。

  • 生理食塩水(一度沸騰した40℃程度の水と0.9%の塩)
  • コップ

給湯のお湯でも可能ですが、一度沸騰させた水を人肌に冷ましたほうが安心です。

鼻うがいは鼻の中をスッキリさせることができておすすめです。以下のようにして効果的に行いましょう。

  1. 片方の鼻からゆっくり洗浄液を流しいれる
  2. 反対の鼻から洗浄液を出す

このように簡単に鼻の中を洗浄することができますが、洗浄液を吸い込むときに洗浄液を勢いよく吸い込んだり、洗浄している最中につばを飲み込んだりしないようにしましょう。

強く吸い込むと鼻の粘膜を傷つけてしまい、洗浄中につばを飲み込むと中耳炎の原因となることがあるので注意が必要です。

自分で洗浄液を作るよりも、市販の洗浄液や鼻うがい器具を使うことで簡単に鼻うがいを行うことも可能です。

鼻を温める

温めた濡れタオルを使って鼻を温めることで、鼻の中に湿り気を与えることができ、鼻の通りが良くなります。

また、血行が良くなる効果もあるので、寝る前や朝起きたときに試すのがおすすめです。

鼻を温めるときは以下のようにして行いましょう。

  1. タオルを40~50℃のお湯につけて軽く絞る
  2. 鼻の付け根から鼻の穴あたりにタオルをあてて、鼻呼吸をする

濡れタオルは、水で濡らしたタオルをレンジで30秒~1分程温めてもつくることができます。

部屋の加湿をする

部屋が乾燥していることで鼻の粘膜や線毛の働きが悪くなり、異物を外へ追い出すことが困難になった結果、鼻や喉の気管に炎症が起きて風邪やインフルエンザにかかりやすくなり、鼻詰まりを引き起こす原因となります。

部屋の湿度は50~60%になるように加湿することをおすすめします。

加湿器を使う以外にも、以下のような方法で部屋を加湿することができます。

  1. お風呂にお湯を溜める
  2. 洗濯物を干す
  3. 鍋にお湯を沸かす
  4. 霧吹きでカーテンや絨毯を濡らす

マンションなどではお風呂にお湯を溜めてドアを開けておくと非常に効果的です。また、コップに水を入れて置いておくだけでも水が少しずつ蒸発するので、ピンポイントで加湿する時には効果的です。

洗濯物を干すのに抵抗がある方は、濡れタオルを一枚かけておくだけでも効果があるので試してみて下さいね。

寝る体勢を変える

仰向けに寝ることで鼻は詰まりやすくなります。横を向いて寝るだけで鼻詰まりが解消することがありますが、どうしても仰向けで寝たい時にはクッションなどを使って、少し体勢を起こすようにするのがおすすめです。

少し体勢を起こすようにするだけで、鼻水が出やすくなって鼻詰まりを軽くすることができます。

脇の下を刺激する

脇の下を刺激すると、刺激した反対側の鼻が1~2分間通るようになります。持続性はあまりない方法ですが、即効性があるので寝る直前に行うのがおすすめです。

脇の皮膚の下には交感神経が通っていて、鼻甲介(びこうかい)と繋がっています。交感神経を刺激することで、鼻甲介(びこうかい)の血管を収縮させて一時的に鼻の穴が開きます。

この方法を試すときにはペットボトルを挟んで、交感神経を刺激しましょう。左の鼻が詰まったら右の脇、右の鼻が詰まったら左の脇を刺激すると鼻の通りが良くなります。

寝るときに、詰まっている鼻と反対の脇を下にして寝ても同じ効果を感じることができます。

まとめ

いびきを引き起こす鼻詰まりの原因と鼻詰まりを解消する5つの方法をご紹介しましたが、参考になりましたでしょうか。

いびきは自分では気付かないものですが、周囲の人に迷惑を掛けることで放っておきたくないと感じている方も多いですよね。

いびきの原因が鼻詰まりなら、鼻詰まりを解消することでいびきが軽減する場合があります。

鼻詰まり解消の為に一番おすすめ出来るのは鼻うがいです。鼻の中を綺麗に洗い流すことは、鼻詰まりを解消するだけでなくウイルス対策や花粉対策としても有効です。

鼻詰まりに悩んでいて、いびきがうるさいと指摘されてしまったという方は、是非鼻詰まりを解消する方法を試してみて下さいね。

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