鼻うがいは肌トラブルも改善できる!効果を高める3つのコツと注意点
顔にブツブツができたり、瞼や目の周りに赤い湿疹ができてしまうなど、花粉飛散シーズンに肌トラブルに悩まれている方も多いのではないでしょうか。
花粉症や鼻づまりが原因で、肌トラブルを引き起こすことは少なくありません。
そんな肌トラブルの改善には鼻うがいが有効です。ヨガやアーユルヴェーダをする方からも支持されている鼻うがいは、体の浄化に繋がることから美容効果も高いといわれています。
この記事では、鼻うがいで改善できる肌トラブルや改善できる理由について、鼻うがいの効果を高めるコツと知っておきたい3つの注意点についてご紹介します。
鼻うがいで肌トラブルの改善を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
鼻うがいで肌トラブルを改善できる?
全ての肌トラブルが鼻うがいで改善できるというわけではありませんが、これからご紹介する原因によって引き起こされる肌トラブルは、鼻うがいで改善することができます。
ここからは、鼻うがいで改善できる肌トラブルについて、改善できる理由と鼻うがいが体にどのような効果をもたらすのか詳しくご紹介していきます。
鼻うがいで改善できる肌トラブル
鼻うがいで改善できるのは、鼻の疾患や風邪(急性鼻炎)、花粉症による肌トラブルです。
肌トラブルの原因は、紫外線や乾燥した空気などの体の外側にあるケースと栄養のアンバランスや疲労の蓄積、ストレス、睡眠不足などの体の内側にあるケースに分けられます。
鼻の疾患や風邪にかかると、鼻づまりが原因で睡眠不足を招いたり、食欲不振によって栄養バランスが偏ったり、体の内側が乱れることで肌トラブルが起こりやすくなります。
また、花粉が原因で「花粉皮膚炎」という疾患を引き起こすこともあり、瞼や頬がかゆくなることや赤く腫れるなどの症状が現れる方もいます。
花粉症によって鼻づまりが起こると前述したように、内側のバランスが崩れ、免疫が落ちたり、肌のバリア機能が落ちたりすることで、ひどい肌トラブルを招く可能性もあります。
鼻うがいであれば、このような肌トラブルの根本にある鼻の疾患・風邪・花粉症などの予防・症状の緩和効果があるため、肌トラブルの改善が期待できます。
体の浄化に繋がる
長い歴史を持つヨガでは、鼻うがいは「体内浄化」する方法として考えられています。
鼻呼吸をすることで生命エネルギーを鼻から取り入れ、前向きな気持ちになったり、ストレスが発散されたり、体の中を浄化できるということから「ネティポット」と呼ばれる鼻洗浄器具を用いた、鼻うがいが取り入れられています。
鼻うがいは、鼻腔内の鼻水を洗い流し、自然と鼻呼吸を促すことが可能です。日頃からスムーズな鼻呼吸ができていると、集中力や免疫力UPにも繋がります。
体の浄化に繋がる鼻うがいが、肌トラブルを改善できるのも納得して頂けるのではないでしょうか。
鼻うがいの効果
鼻うがいが体にもたらす効果についてある程度ご紹介しましたが、鼻うがいには具体的に下記のような効果が挙げられます。
- 鼻の疾患の予防や症状の緩和(副鼻腔炎、上咽頭炎)
- ウイルス性の感染症対策(風邪、インフルエンザ、新型コロナウイルスなど)
- アレルギー性鼻炎の対策(花粉症、ホコリ、ハウスダスト、PM2.5など)
- 鼻や喉の不快感や不調の解消(鼻づまり、後鼻漏など)
鼻の調子を整えることができる鼻うがいで、鼻づまりによる睡眠不足やストレスを緩和し、肌トラブルの原因になる体の内側の乱れを防ぎましょう。
鼻うがいの効果を高める3つのコツ
鼻うがいで改善できる肌トラブルやその理由について解説してきました。ここからは、そんな鼻うがいの効果を高めるコツについてご紹介します。
ご紹介する3つのコツをぜひ参考にして、鼻うがいを行ってみてください。
お気に入りの洗浄器具を見つける
手動か電動かなど、商品やメーカーによっても洗浄器具や洗浄液はさまざまです。商品の詳細について、下調べした上で洗浄器具を購入するようにしましょう。
一般的に鼻洗浄器具は、3つのタイプに分類されます。
- ハンディタイプ…リーズナブルで初心者向き、洗浄液を鼻に注入する
- ピストンタイプ…水圧の調整可能、タンクと注射器の2つの形がある
- 電動タイプ…値段が高くなる分、高い洗浄圧で鼻の奥まで洗い流せる
使いやすく洗浄後のメンテナンスが簡単、価格に対して洗浄液の容量が多いものを選ぶと金銭的ストレスを感じずに、鼻うがいを長期的に続けていくことができます。
また、付属でついている洗浄液も洗浄器具を購入する際の判断材料になります。防腐剤やメントールなど、無駄な成分が配合されていない鼻洗浄器具を選べば、小さい子どもや妊婦さんでも気軽に鼻うがいをすることが可能です。
快適に洗浄できる器具で鼻うがいを行い、肌トラブル改善に繋げましょう。
正しい洗浄方法と適切な洗浄圧で行う
鼻うがいの効果を高めるためには、正しい洗浄方法と適切な洗浄圧で行うことが重要です。
- 洗浄器具と200〜300ccの洗浄液を用意する
- 前かがみの状態で洗浄器具のノズルを片鼻にそえる
- 「あー」と声を出しながら、洗浄液をゆっくりと流し込む
- 反対側の鼻から洗浄液を出す
- もう一方の鼻も同様に行う
- 優しく鼻をかみ、鼻腔内に残る洗浄液を取り除く
ネット上には、多くの洗浄方法が公開されており、中には鼻に流し込んだ洗浄液を口から吐き出す方法もあります。しかし、無理に口から洗浄液を出そうとすると、口耳や耳管に洗浄液が流れてしまい、中耳炎を引き起こす可能性があります。
ご紹介した鼻から洗浄液を出す方法でも、しっかりと鼻腔内の異物を洗い流し、肌トラブルの原因を解消することが可能です。
しっかり洗浄しようと最初から洗浄圧を強くしてしまうとむせてしまい、反って鼻腔内を綺麗に洗い流すことができません。鼻うがいに慣れるまでは、弱めの洗浄圧で優しく洗浄し、徐々に洗浄圧を高めていくといいでしょう。
1日2回を習慣化にする
鼻うがいは、効果的なタイミングと洗浄回数を理解した上で行うことが大切です。
鼻うがいを行うおすすめの回数は1日2回。毎日の習慣にすることで、アレルギー性鼻炎や風邪を防ぐことができるため肌トラブルを予防できます。
- 起床後…就寝中に鼻腔内にたまった鼻水を洗い流す
- 帰宅時…外で吸い込んだ花粉やホコリを取り除く
鼻腔内を綺麗にしようと頻繁に鼻うがいを行ってしまうと、反って鼻の中の粘膜を傷つけてしまう恐れがあるため、1日2回程度にしましょう。
「鼻づまりがひどくて眠れない」「仕事に集中にできないから、今すぐ改善したい」などここぞというベストなタイミングで行うのもいいでしょう。
鼻うがいを行うときの注意点
肌トラブル改善の他にもさまざまなメリットがある鼻うがいですが、洗浄する際にいくつか気をつけなければならない点があります。
ここからは、鼻うがいを行うときの3つの注意点についてご紹介します。
肌トラブルを改善するために行う鼻うがいがトラブルを招かないように、注意点についてしっかり理解した上で鼻うがいを行うようにしましょう。
中耳炎にならないように気をつける
鼻うがいで最も多いトラブルは、中耳炎を引き起こすことです。中耳炎になると、耳の痛みや声・音が聞こえづらくなり、日常生活に支障をきたす症状に悩まされることになります。
鼻咽頭から耳管を通じて、細菌やウイルスが含まれている洗浄液が流れ込んでしまい、中耳炎を引き起こす原因になるため、以下のことはしないようにしましょう。
- 洗浄中に唾液や洗浄液を飲み込む
- 鼻の中に洗浄液を流し込もうと真上を向く
- 鼻の中に残る洗浄液を取り除こうと強く鼻をかむ
初期段階である急性中耳炎の場合は、安静にしておくことで治癒できますが、再発を繰り返していると慢性中耳炎になる可能性があります。慢性中耳炎になると、耳だれや耳鳴り、難聴を引き起こし薬物治療や手術治療を行う必要があります。
適切な濃度の洗浄液で行う
鼻うがいで使用する洗浄液のもとは、人間の体液と同じ浸透圧にする必要があります。
人間の体液の浸透圧は0.9%といわれており、鼻に流し込む洗浄液が体液に近い浸透圧でないと、鼻に強い痛みをもたらす原因になります。浸透圧が体液と同じ生理食塩水を使用すれば、痛みを感じず、快適に鼻うがいを行うことが可能です。
生理食塩水は、医療現場でも使用されており、沸騰させたさまし湯に0.9%(1リットルにつき9g)の食塩を溶かすだけで、簡単に作成することができます。
このように適切な浸透圧の洗浄液を使用しないと痛みを感じたり、正常に洗浄できなかったり、鼻うがいの効果が発揮されない可能性があるため、水と食塩水を正確に計測して、適切な浸透圧の洗浄液を作成して鼻うがいを行いましょう。
まとめ
この記事では、肌トラブルも改善できる鼻うがいについて、効果を高める3つのコツと知っておきたい注意点についてご紹介しましたが、いかがでしたか?
鼻づまりによる睡眠不足や花粉症による肌荒れ、乾燥などの肌トラブルは、鼻づまりで根本的な原因にアプローチすることで、改善する可能性があります。
ご紹介した鼻うがいの効果を高めるコツや注意点に気をつけて鼻うがいを行えば、肌荒れを引き起こす疾患への予防や改善が期待できるだけではなく、感染症予防にもなります。
また、肌トラブルが起きる前に鼻うがいを継続しておけば、つらい花粉症や風邪などの感染症を防ぐことに繋がり、肌トラブルが起きるのを事前に予防することも可能です。
鼻うがいを毎日の習慣として生活に取り入れ、健康な肌を維持しましょう。