インフルエンザ予防や風邪予防にも効果的!ウイルスを未然に防ぐ5つのポイント
毎年日本では約1,000万人、約10人に1人が感染しているインフルエンザ。
インフルエンザウイルスに感染することで起きる感染症で、症状が軽少で回復が早い人もいれば、中には脳症や肺炎などの合併症を伴い重症化する方もいます。
インフルエンザは原因であるウイルスを体内にいれない事と、周囲の人に移さないようにひとりひとりが対策することがとても大切です。
この記事では、インフルエンザや風邪の予防に役立つウイルス対策に5つのポイントについてご紹介していきます。
インフルエンザとは
皆さんは、インフルエンザがどのような病気かご存じですか?日本では主に例年12月〜4月頃に流行し1月末から3月上旬に流行ピークを迎えるため、対策を冬に行う方が多いですよね。
まずは、インフルエンザなどのウイルスについての情報をきちんと理解してから対策していきましょう。さっそく、インフルエンザの基礎知識からご紹介していきます。
インフルエンザはどのような病気?
インフルエンザは大きく分類してA型、B型、C型、D型の四種類があり、人に感染するのはA型とB型です。症状は人それぞれですが、呼吸器だけでなく全身に症状が強く出る感染症です。
- 喉や咳の痛み
- 全身のだるさ
- 高熱(38〜40度)
- 食欲不振
- 関節痛・筋肉痛
- 頭痛
重症化するケースが多い病気なので、普段から予防する事とインフルエンザの疑いがあればできるだけ早く医療機関で診察を受けることが大切です。
風邪との共通点
風邪とインフルエンザは喉が痛くなる、咳や熱が出るなど似ている症状を発症しますが、その他にも二つの共通点があります。
- インフルエンザと風邪の感染経路は接触感染や飛沫感染
- どちらも悪化すると命の危険があるウイルス感染
人の体は冬になると乾燥によって防御機能が低下するため、ウイルスに感染しやすくなります。風邪もインフルエンザも、冬は感染する確率が高まるという共通点があります。
さらに、風邪もインフルエンザも肺炎、中耳炎、気管支炎などの合併症を伴い、命に関わる病気です。抵抗力が弱いお子さんや高齢者は、インフルエンザや風邪に感染した場合、気がついた時には重症化しているケースもあり、悪化すると命の危険もあります。
健康体である大人も危険性を理解して、きちんと対策する必要があります。
風邪との予防法の違い
インフルエンザと風邪の予防法の違いは、ワクチンの有無です。
インフルエンザにはワクチンがあるので予防法として取り入れることが可能ですが、風邪は特定のウイルス感染ではないためワクチンがありません。
そのため、風邪予防をしたい場合や風邪気味でこれ以上症状を悪化させたくない場合には、ご自身で出来る対策を講じて、感染を予防していかなければなりません。
ウイルスを未然に防ぐ5つのポイント
インフルエンザはウイルス感染なので、感染を未然に防ぐために普段の生活でウイルスに負けない体を作ることや、流行前にできる対策を行うことが大切です。
インフルエンザや風邪などのウイルスに感染するリスクを下げる、未然に防ぐ5つのポイントについて以下の項目でご紹介していきます。
流行前にワクチンを摂取する
ワクチンを摂取すると、インフルエンザウイルスに対抗するための抗体が生まれます。
現在日本で使用されているインフルエンザワクチンは、インフルエンザの感染力を失わせて、人が免疫を作る必要な成分だけを取り出して作る不活性ワクチンと呼ばれるものを使用しています。これは、その年に流行するインフルエンザを毎年予測して作られます。
インフルエンザワクチンには感染力がないため、予防接種を受けることでインフルエンザを発症することはありません。
完全にウイルスを防ぐことはできませんが、予防摂取を受けていると感染者や重症化する人の数を減少させることができます。流行する前に早めに予防接種で対策しましょう。
適切な湿度を保持する
インフルエンザや風邪などのウイルス対策として、部屋の湿度は40%〜60%に維持することが大切です。
適切な湿度をキープしておくと、咳やくしゃみなどで飛んだウイルスを含む飛沫は空気中の水分と共にすぐに地面に落ちるので、ウイルスを体内侵入を防いでくれます。
部屋の湿度が40%以下の部屋が乾燥している状態だと、空気中にある飛沫が地面に落ちる速度が緩やかになるので、空気中に長時間漂うことになります。そして飛散しているウイルスがあちこちに拡散し、動きが活発になるので体内へ侵入しやすくなります。
インフルエンザウイルスは、湿度が50%を超えると生存率を低減させることが可能です。流行のピーク時期には、50%〜60%の湿度を常に保つようにしましょう。
- 部屋の真ん中に加湿器をおく
- テーブルの上に水を入れたコップを置いておく
- 霧吹きで空間にスプレーする
- 入浴後に浴室のドアを開けておく
加湿器だけでなく、身近なものを活用してしっかり乾燥対策を行いましょう。
適度な運動と良質な睡眠をとる
適度な運動を日常に取り入れて、ウイルスと戦える体力をつけることもとても重要な予防法です。
- 近所をランニングやウォーキング
- 自宅で出来る筋トレ、ヨガ、ラジオ体操
- 家事や農作業などで体を動かす
このように、適度な運動ならジムやスタジオに行かなくても十分に行うことができます。自宅や近所などで気軽に始められるものから取り入れて習慣にしていきましょう。
加えて、良質な睡眠を摂ることも有効的な対策です。
不適切な睡眠は、ホルモンバランスやホルモンに関係する免疫にも影響を及ぼします。睡眠時間が8時間以上の人とそれ以下の人を比較すると、睡眠時間が短い方の方がインフルエンザや風邪などのウイルスにかかる可能性が高くなると言われています。
また、睡眠が良質かどうかも大切です。ソファーや玄関で寝てしまう、電気やテレビをつけたままで寝てしまっては良質な睡眠とは言えません。リラックスできる状態で適切な睡眠を摂るように意識していきましょう。
免疫力を高める
免疫力が高いと、ウイルスや細菌などから守る防御能力を強くします。下記の食品は免疫細胞を活性化させてくれる効果があります。十分な食事と合わせて、積極的に摂取していきましょう。
- 免疫細胞の主要成分であるたんぱく質で免疫力を低減させない
- 抗酸化作用(ビタミンA・C・E)を摂って免疫力を高める
- 発酵食品と食物繊維で腸内環境を整えてあげる
免疫力は高めるだけでなく、低くしないことも大切です。下記で紹介する5つの行動は、免疫力を下げてしまう可能性があります。
- 朝寝坊や頻繁に二度寝をする
- 不規則な偏食や食事
- ゴロゴロしてあまり動かない
- アルコールを過剰に摂り過ぎる
- パソコン、スマホ、ゲームに没頭して夜更かしする
上記の行動はできるだけ控え、免疫力を高めていきましょう。
鼻うがいを習慣化する
鼻うがいとは、ホコリ・ウイルス・ハウスダストなどの異物を鼻洗浄器などを使って洗い流すことです。鼻洗浄器や専用のうがい液で鼻の中を綺麗するので鼻洗浄とも呼ばれています。
- 少し下を向いてから、洗浄器具を鼻にあてる
- 洗浄器を軽く押し、洗浄液を鼻の中に流し入れる(声を出しながら行うと、喉頭や気管に入ることを防ぎます)
- 洗浄液を流し込んだ反対の鼻から出す
- 反対側の鼻も行う
- 優しく鼻をかむ(鼻に残る水分をとるため)
上記の手順で洗浄を行うと、鼻の中を清潔に保つことが出来ます。
初めての方はうまく洗浄できているのか分からなかったり、慣れるまでは痛みを感じてしまう方もいます。徐々に慣れてくると爽快感があるので癖になる方もいますが、やりすぎには注意が必要。下記の点には注意しましょう。
- 1日1〜2回程度がベスト
- 勢いよく鼻に洗浄液を流し込まないようにコントロールする
- 鼻うがいをしている時に液体を飲み込まないようにする
- 鼻に水分がある時に勢いよく鼻をかまないようにする
鼻うがいを続けることで鼻の繊毛活動を活発にし、鼻腔内の環境が整って免疫力を高めることができるので、インフルエンザなどのウイルスから体を守ることができます。
感染予防のひとつとして、ぜひ鼻うがいを習慣化してみましょう。
まとめ
インフルエンザの基礎知識、風邪との共通点や違い、予防法の違いについてご紹介しましたが参考になりましたか?
上記でご説明したように、お子さんや高齢者などは抵抗力が弱いため、インフルエンザは命に関わるとても怖い感染症です。健康な人が感染しても軽症で済むかもしれないと思わず、移してしまう危険性をきちんと理解した上で、ひとりひとりがきちんと対策や予防をしていきましょう。
インフルエンザの対策は、流行する前に行うことが感染リスクを下げる秘訣です。インフルエンザと風邪がどのようなものか理解し、上記でご紹介した5つのポイントをぜひ参考にしてみてください。