コロナ対策に必要な除菌と殺菌の違いと知っておきたい3つの予防策
新型コロナウイルスの感染は、現在も終息の目処が立たず、感染者の数も減少していない状況です。
新型コロナウイルスの感染予防は、世界中で必要と認知され定着してきています。
コロナ対策として、よく聞くようになった「除菌」や「殺菌」などの言葉ですが、実際にこの言葉の違いについて詳しくご存知ですか?
ウイルスや菌の予防として使っている製品には「除菌」や「殺菌」などの文字が表示されています。
どちらもウイルス感染を防ぐことには変わりはありませんが、違いについてはあまり知られていません。
本記事では、新型コロナウイルスの対策として使われる除菌と殺菌の違いについて詳しくご説明します。
また、新型コロナウイルスに対する日常生活の対策として、知っておきたい3つの予防策もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
除菌と殺菌の違い
製品によって除菌や殺菌、もしくは消毒など、さまざまな言葉が使われていますが、それぞれの効果には違いがあります。
しかし、実際には違いがあまりわからず、どんな効果が期待できるのか分かりづらいこともありますよね。
製品によって使用されている文言や言葉が違うため、その文言の効果や効能を詳しく知っておくことも大切です。
ここでは、コロナ対策に必要な除菌や殺菌の違いについてご説明します。
除菌とは菌を取り除くこと
除菌とは「ウイルスや菌を取り除き数を減らす」ことです。
菌を殺すのではなく取り除くことを指すため、食器洗いや洗濯、掃除に使う洗剤や漂白剤などの雑貨品に除菌と表示されています。
ウイルスや菌の数、種類については明確な決まりはありません。
「殺菌」することも除菌に含まれますが、医薬品や医薬部外品以外では「殺菌」と謳えないので、この表現がよく使われます。
除菌効果のある製品としては、洗濯用洗剤や食器用洗剤、ウエットシートなどさまざまなラインナップがあります。
せっけんなどの製品を使わず、水だけで手洗いすることも除菌といえるでしょう。
殺菌とは特定の菌を殺すこと
殺菌は、言葉のとおり「菌を殺す」ことです。とくに殺すウイルスや菌の種類に決まりはありません。
すべてのウイルスや菌を殺さなくても、数が減れば殺菌といえますし、特定の種類のウイルスや菌が減っただけでも殺菌といえます。
医薬品・医薬部外品に使える言葉なため、市販薬や薬用せっけんのパッケージなどで目にすることが多いです。
ラインナップとしては、薬用せっけん、薬用ハミガキ、薬用洗顔料などの表示に使用されます。
新型コロナウイルスの感染予防対策として、手洗いは必要な予防策です。手全体に薬用せっけんを広げ、15秒以上しっかりと時間をかけて、指先から手首まで洗い流すとよいでしょう。
消毒や滅菌についても知っておこう
「消毒」と「滅菌」は、医薬品や医薬外品にだけ使える言葉です。
それぞれの違いについても、知っておきましょう。
消毒
消毒とは、病原性のあるウイルスや菌の活動を弱めること、人体に有害な遺物を除去または無害化することです。
殺菌と似ていますが、消毒の目的は「無効化」することであり、決してウイルスや菌は死んでいないけれど、感染力を不活性化させたり、危険ではない程度まで無害化するという違いがあります。
消毒という言葉も、薬事法上の言葉として決まりがあり、医薬品や医薬部外品のみに使用することが認められています。
市販の消毒薬で消毒するだけでなく、煮沸や焼却での消毒も同じ言葉として使用できるでしょう。
アルコール消毒は、このような理由から使用することを推奨されています。
滅菌
滅菌とは、「あらゆる菌を殺菌する」ことで、とても強力です。
滅菌は、有害、無害を問わず、全てのウイルスや菌を死滅と除去することを指します。
滅菌は、消毒や殺菌とは違い、はっきりとした定義がされており、ウイルスや菌などの残量が100万分の1になることをもって滅菌とされています。
日常生活で、あまり耳にする機会はありませんが、病院での手術器具や注射は必ず滅菌されており、高熱や高圧をかけたりして滅菌処理をする方法もあります。
ウイルスや菌の除去率の中では、滅菌が1番といえます。
必見!新型コロナウイルスの対策に役立つ3つの予防策
ここでは、新型コロナウイルスの対策に必要な予防策についてご紹介します。
新型コロナウイルスは世界的に感染が広がっており、まだまだ油断ができない状況です。
日頃からマスク着用やアルコール消毒など、新型コロナウイルスの感染を防ぐ対策を取り入れていたとしても、感染する可能性はないとはいえません。
ここでご紹介する鼻うがいや、免疫機能を上げる食事など、生活に取り入れやすく感染の予防として役立ち内容をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
鼻から侵入したウイルスを洗い流す鼻うがい
新型コロナウイルスやインフルエンザ、風邪は、鼻と口からウイルスや菌が侵入し、気管の粘膜に付着することで感染します。
そのため、日頃からウイルスや菌などの感染を防ぐためには、鼻や喉を清潔に保つことが重要です。
鼻うがいは、鼻の中と鼻の奥にある粘膜に入り込んだウイルスや菌を、洗浄液できれいに洗い流せる予防策です。
鼻うがいに必要な洗浄器具と洗浄液のもとは、薬局やドラッグストアなどで揃えることができるめ、準備も簡単ですぐに始めることのできる予防策としておすすめです。
片方の鼻から洗浄液を流し込み、反対の鼻から洗浄液を出すことで、鼻の入り口付近から鼻の奥にある上咽頭という部位までも洗浄できます。
洗浄器具には、持ち運びができる種類や、家族で使えるようにノズルが変えられる種類もあるため、用途に合わせて揃えるとよいでしょう。
洗浄液も、粉末で販売されている種類もあるため、旅行などの出先にも持ち運びしやく、荷物が多くなる心配もありません。
鼻うがいは、ウイルスや菌だけでなく、アレルギー性鼻炎の原因になる花粉やハウスダストも除去できる予防策として知られています。
体の免疫機能を上げる食事
人は、体の免疫力が低下すると、感染症にかかりやすくなるだけではなく、病気が悪化するリスクも増えてしまいます。
新型コロナウイルスを含め、感染症のあるウイルスや菌の感染を防ぐためには、免疫力を高めることが大切です。
免疫力を高めるには、腸を整えると良いとされています。腸には、60〜70%の免疫細胞があり、腸内環境を良好に保つことで、免疫力の低下を防ぐことができるのです。
腸内環境を良好にするには、毎日の栄養バランスを考えられた食事が重要となります。
加工食品や添加物の摂りすぎ、ファストフードなど偏った食事ばかりだと、免疫力は次第に低下していきます。
腸内環境を整える代表的な食品と栄養素は、発酵食品、食物繊維、オリゴ糖です。
この3つは、免疫を担当する細胞のバランスを改善すると考えられています。
それに加え、タンパク質とビタミンを含む食材を一緒に摂ると、免疫細胞自体を活性化させますので、ぜひ栄養バランスの良い食事を心がけましょう。
機能性の高いマスク選び
マスクの着用をすることは、新型コロナウイルスの感染を防ぎ、また、感染を広げないために必要なので、マスクは重要な予防グッズとなりました。
マスクを着用する目的は、新型コロナウイルス感染の原因でもある、ウイルスを含む飛沫が鼻、口の粘膜に触れないようにするためです。
今では、市販されている不織布マスクだけでなく、布マスクや医療用マスクが販売されており、さまざまなマスクが使われています。
マスクを着用していることで、ウイルスや菌がろ過され、体内に侵入することを防ぎますが、ウイルスや菌は目で確認できないほどの小さな微粒子なため、マスクの機能性次第で感染の予防が左右される可能性も十分に考えられます。
マスクの性能についてご存知の方は、あまり多くいらっしゃらないかもしれません。
市販されているマスクのパッケージには・BFE・VFE・PFEと記載されています。
この、BFE、VFE、PFEはマスクのフィルターを通して、どれだけ「ろ過」されたかの数値で表しています。簡単にお伝えすると「このマスクはこれくらい病原菌を捕獲するマスクですよ」ということです。
数値が大きいほど、フィルターの機能性が高いことを示しているため、マスクを購入するときにはBFE、VFE、PFEを確認するとよいでしょう。
ウイルス類の予防には、VFEやPFEの数値がより高いマスクを選ぶことをおすすめします。
まとめ
本記事では、コロナ対策として大切な除菌や殺菌の効果の違い、感染予防として知っておきたい3つの予防策についてご紹介しましたが、参考になりましたか?
新型コロナウイルスは、飛沫感染と接触感染による感染拡大が認知されています。
感染を防止するために、まずは飛沫による感染を防ぐマスクを着用すること、手洗いやアルコール消毒を行うことは必要不可欠となりました。
洗剤などを使った除菌、せっけんを使った手洗い殺菌など、言葉の違いがありますが、ウイルスや菌から身を守るための大切な予防です。
また、この記事でお伝えした日常生活の役に立つ予防策を取り入れることで、さらに新型コロナウイルスの感染を防ぐことができます。
ウイルスや花粉を取り除くことのできる鼻うがい、免疫機能を上げる食事、機能性の高いマスク選びなど、自分に合った予防策をぜひ試してみてください。