コロナ対策に有効なアルコール消毒と感染リスクの軽減につながる3つの対策
世界的に感染が広がっている新型コロナウイルス。
現在も、新型コロナウイルスに感染した患者数は増加しており、新型コロナウイルスの予防を怠ることはできません。
新型コロナウイルスの感染は、ウイルスを含む唾(飛沫)が口や鼻、目などの粘膜に触れること、手や指に付着したウイルスが口や鼻、目の粘膜に接触することで感染が起こります。
今では、手洗いによる除菌だけではなく、アルコールによる手や指の消毒をすることが定着しました。新型コロナウイルスの予防として、アルコール消毒はなくてはならない予防策です。
仕事や出先などで手洗いがすぐにできない状況でも、アルコールで消毒を行うだけで、ウイルスを感染の防ぐ効果があります。
本記事では、何故アルコールでの消毒がウイルスに効果的なのか、その原理と正しいアルコール消毒の仕方、ウイルス感染リスクを下げる3つの予防策をご紹介します。
新型コロナウイルスなどの感染症に効果的な予防策を生活に取り入れることで、風邪やインフルエンザ対策と同様に、新型コロナウイルスの感染から身を守ることができます。
アルコール消毒の知識と正しい使い方を把握し、ご紹介する3つの予防策を是非、参考にしてください。
アルコール消毒の原理と正しい消毒の仕方
新型コロナウイルスの予防として大切なアルコール消毒。
職場や自宅、出先の飲食店やスーパーマーケットなどの店頭にも、必ずアルコール消毒液が常備されるようになりました。
そんなアルコール消毒ですが、どのようにしてウイルスを撃退するのかご存知ですか?
何故、アルコールがウイルスを撃退できるのか、そのメカニズムを知らずに使用している可能性が大いに考えられます。
ここでは、何故アルコールでウイルスを撃退できるのか、そして、消毒と除菌の明確な違いについてご説明します。
アルコール消毒が新型コロナウイルスに効く原理
新型コロナウイルスは、一番外側がエンべロープという膜で覆われており、その膜の中に、新型コロナウイルスの遺伝子(DNA、RNA)が入っています。
エンベロープにはスパイクタンパク質という、宿主の細胞に入り込む際に必要な物質が膜の表面に生えています。
エンベロープがあることで、感染力が高まり、また、人から人への感染が容易になるわけです。
つまり、新型コロナウイルスの感染を防ぐには、エンベロープをアルコールで壊すことが重要となります。
このエンベロープは、脂肪・タンパク質・糖タンパク質からできており、アルコールは、脂質やタンパク質を溶かす作用が働きます。
エンベロープが溶けて遺伝子だけになった新型コロナウイルスは、細胞に入り込めなくなるため、感染力がなくなります。
アルコールでしっかりと消毒を行えば、エンベロープを破壊しウイルスにダメージを与えられます。アルコールを使うことは、新型コロナウイルスを撃退するために効果があるということです。
石鹸での手洗いも、手に付着しているウイルスを洗い流し、手に残ってしまったわずかなウイルスを除菌できるため、アルコールと石鹸をきちんと活用して、新型コロナウイルスを予防していきましょう。
正しいアルコール消毒方法
新型コロナウイルスだけではなく、インフルエンザや風邪の予防としても効果の高いアルコール消毒。
正しいアルコール消毒をすることで、感染力の高いウイルスから身を守ることができます。
消毒用としてアルコールを使用するには、70〜95%濃度のエタノールを用いることが推奨されています。
アルコールを手に取り、よくすり込むことで効果が発揮します。手のひらに吹きかけるだけでは、効果が高くありません。
消毒の効果を高めるには、一定量を必ず使用することが重要です。少しの量では、指先、手のひら、手の甲まで広げることができないので、手全体にアルコールが広がる量を使って殺菌するように心がけましょう。
アルコールを使うと肌荒れを起こす方は、石鹸を使い手洗いを15秒以上行うと、手や指に付着したウイルスをきちんと洗い流せます。
流水での手洗いも、ウイルスは1/100まで減らすことができますので、しっかりと15秒以上時間をかけて手洗いを行い、ウイルスを洗い流しましょう。
ウイルス感染のリスクを下げる3つの予防策
新型コロナウイルスや、感染力のあるウイルス性の病気のリスクを下げるには、手洗いやアルコール消毒以外の予防策が必要となります。
日頃からできる予防策を駆使することで、新型コロナウイルスをはじめ、インフルエンザや風邪などの予防にも繋がるため、これからご紹介する3つの予防策を是非参考にしてください。
ウイルスや汚れを洗い流す鼻うがい
鼻の中を、洗浄器具と洗浄液を使ってきれいに洗い流す鼻うがい。
新型コロナウイルスの予防にもなりますので、子どもから年配の方まで、年齢を問わず鼻や喉のケアを行うことは大切です。
鼻うがいは、市販されている洗浄器具と洗浄液のもとを揃えるだけで、簡単に鼻の洗浄を始めることができます。
鼻うがいは、生活に取り入れやすい予防策として認知されているため、新型コロナウイルスの予防だけではなく、さまざまな病気の対策ができます。洗浄器具と洗浄液を備えて、鼻うがいを習慣化させましょう。
また、鼻うがいを試したことのある方は、ご存知の通り「気持ちいい」「スッキリする」といった体験を得られたと思います。
鼻うがいは、片方の穴から洗浄液を流し込み、反対の鼻から洗浄液を出すだけで、鼻の中に溜まったウイルスや汚れを体外へと排出でき、回数を重ねて鼻の洗浄に慣れてくると、鼻から洗浄液を流し込み、口から洗浄液を出すことも可能です。
鼻うがいのメリットは、喉うがいでは届かない部位もきれいに洗い流せることです。
ウイルスや細菌は、咽頭という鼻の奥にある部位に付着することで、鼻の病気や感染症を引き起こします。
咽頭は、鼻から喉に繋がる気管で、喉うがいでは咽頭をきれいにすることはできません。しかし、鼻うがいは咽頭を洗い流すことができるため、ウイルス感染予防として効果が期待できます。
鼻うがいは、新型コロナウイルスの予防策を探している方、鼻の疾患にお困りの方におすすめの予防策です。
免疫機能を上げる栄養素を摂る
新型コロナウイルスや病原菌などの異物が体に侵入すると、体の免疫機能が働き、異物から体を守ろうとします。
免疫機能が低下すると、異物に対しての抵抗力が弱くなり、新型コロナウイルスやインフルエンザなどのさまざまな病気にかかりやすくなってしまいます。
免疫機能を高めるためには、腸が活発に働いていることがとても重要です。
腸の壁には、免疫をつかさどる免疫細胞が集中しており、体全体の免疫細胞の約7割が腸に集まっています。
腸の免疫機能が活発になることで、抵抗力が高まり、ウイルスや病原菌が体内に侵入しても、撃退できるため、腸の状態を良くすることが重要なポイントです。
腸の状態を整えるには、毎日の栄養バランスを考え、規則正しく食事をすることが大切です。腸内の善玉菌を増やし、善玉菌が好む栄養を摂ることを意識しましょう。
善玉菌を増やすには、発酵食品を多く摂取し、善玉菌が好む栄養素である食物繊維、オリゴ糖を摂ることで、善玉菌が活発化されます。
善玉菌がよく働くことで、腸が活発に働き、同時に免疫機能も活性化され、ウイルスや病原菌に強い体が出来上がります。
もちろん、発酵食品、食物繊維、オリゴ糖以外の栄養素を摂取することも体の健康を保つためには必要不可欠です。栄養バランスのよい食事を考え、丈夫な体を作っていきましょう。
日々の行動や情報収集を心がける
先ほどご紹介した、鼻うがいと免疫機能を上げる栄養素は、体の内側を整える予防策でした。
ここでは、自分の行動を見直すことで、感染リスクを下げることができる大切さについてご説明します。
マスク着用や手洗いを意識したとしても、絶対にウイルス感染をしないという保証はありません。
日頃とっている自分の行動を見直し、ニュースやSNSなどで新型コロナウイルスの情報を得ることも大切な予防策です。
体の健康を保つために、普段あまりやっていない運動を取り入れたり、人の集まるような時間帯を避けて出かけるなど、感染リスクを下げる行動は必ずあります。
現在では、大勢での会食を止めるよう呼びかけたり、密閉密集した空間に長く滞在することを避けるように伝えられています。
新型コロナウイルスに感染すると、病院での治療はもちろんのこと、濃厚接触者と判断された方も、一定期間は自宅待機しなければなりません。
仕事や学校など、心を許せる同僚や友人だったとしても、マスクをきちんと着用し、アルコール消毒をすることは、人から人への感染拡大を防ぐために、予防を続けていく必要があります。
しかし、あまり過敏になりすぎると、ストレスが蓄積され、体の不調にも繋がります。適切な予防策を上手に行うことが大切です。
まとめ
本記事では、何故アルコール消毒がウイルスを撃退できるのか、その原理と正しいアルコール消毒の説明、そして、感染リスクを下げる3つの予防策についてご紹介しましたが、いかがでしたか?
現代社会の問題とされている新型コロナウイルスは、感染力も高く、人から人へと容易に感染します。
新型コロナウイルスに感染し重症化すると、命に関わることもあります。
アルコール消毒や手洗い、マスクの着用は自分だけではなく、大切な人を守るための大切なエチケットです。これからも、日々できる予防やマナーを怠らないようにしましょう。
また、ご紹介した「鼻うがい」、「食事の改善」、「行動を見直す」ことも感染リスクを下げるための大切な予防策です。
鼻や口に付着しているウイルスや汚れを洗い流す鼻うがいや、免疫機能を整える食事は、すぐに取り入れやすいので、是非試してみてください。
日々の行動や情報収集も自分の感染リスクを下げ、近い存在の人の感染予防にも繋がると思いますので、改めて自分の行動を改善していきましょう。