鼻うがいキットを使って効果的に鼻洗浄をするべき5つの理由
鼻の奥を綺麗に洗浄することができる鼻うがいをご存知ですか?
鼻うがいは、通常鼻をかんでも出てこないような鼻水や、鼻の奥についてしまった細菌やウイルスを取り除くことができる方法です。
しかし、鼻うがいは間違った方法で行うと中耳炎になってしまうという危険もあるため、正しい方法で効果的に行う必要があります。
鼻うがいは自宅で自分で用意したストローや洗面器、生理食塩水で行うことができますが、市販の鼻うがいキットを使って行うことをおすすめします。
この記事では、鼻うがいが効果をもたらす疾患とともに、鼻うがいキットを使うべき5つの理由をご紹介します。
鼻の中をすっきりさせることができる鼻うがいを始めたいと思っている方、今行っている鼻うがいに不安があるという方は是非参考にしてみて下さい。
鼻うがいが効果をもたらす疾患
手軽に鼻の病気の症状を緩和することができる鼻うがいは、どのような疾患に効果をもたらすのでしょうか?
辛い鼻詰まりや鼻水の症状で悩んでいる方は、今すぐ自宅でできる緩和方法があれば是非試したいと思いますよね。
まずは、鼻うがいが効果をもたらす疾患をご紹介します。
花粉症
花粉症は、花粉を吸い込むことでくしゃみや鼻水、鼻詰まりの症状を引き起こすアレルギー性鼻炎のひとつです。
花粉症の原因となる花粉は数多く存在しますが、その中でも代表的で患者数が多いのが春に発生するスギ花粉です。
アレルゲンが鼻腔内の粘膜に付着することで、体内に抗体が作られてマスト細胞に結合します。その後再度アレルゲンが侵入することで、マスト細胞からアレルギー誘発物質が放出されます。
アレルギー誘発物質の放出によって、鼻水などのアレルギー反応が引き起こされるのが花粉症です。
花粉症は、鼻水、鼻詰まりだけではなく、目のかゆみや目の充血、涙が止まらないといった症状もあり、日常生活に支障をきたすこともあるほどです。
クリニックでの薬物治療でも改善されないことも多々ある花粉症ですが、鼻うがいで鼻の奥についた花粉を洗い流すことでアレルギー反応は緩和されます。
上咽頭炎
鼻とのどの間にある上咽頭が炎症を起こしている状態を上咽頭炎と言います。上咽頭へ細菌やウイルスが感染することによって上咽頭炎を引き起こします。
上咽頭炎は、以下のような症状が出ます。
- 鼻とのどの間の痛み
- 後鼻漏
- 咳、痰
- 鼻の奥の異臭
- 首や肩のこり
- 頭痛
このように、さまざまな不調を引き起こす病気で、口を開けても見えない部分にあるので、耳鼻咽喉科で内視鏡の検査を行う必要があります。
上咽頭炎の予防や症状の緩和には、のどの粘膜の乾きを防ぐことが重要です。のどの粘膜が乾くことで、細菌やウイルスが体内に侵入しやすくなってしまうのです。
鼻うがいは、上咽頭に付着した細菌やウイルスを綺麗に洗い流すことができるとともに、上咽頭の乾きを防ぐこともできます。耳鼻咽喉科での治療と一緒に自宅で鼻うがいを行うことで、上記のような辛い症状を緩和することができます。
副鼻腔炎
副鼻腔は鼻の周囲に左右それぞれ4個ずつ、全部で8個ある空洞で、前頭洞、篩骨洞、上顎洞、蝶形骨洞の4つに分けられます。
副鼻腔は鼻の中と繋がっていて、副鼻腔から出る分泌物などは鼻の中を通じて外に出ていきます。
副鼻腔炎は、鼻や副鼻腔の中の粘膜が炎症を起こし腫れている状態で、症状としては鼻詰まりや鼻水、頭痛、咳などを感じるようになります。
また、副鼻腔のある頬やおでこなどが痛むこともあり、鼻が詰まっているような感覚で匂いがわからなくなることもあります。
副鼻腔炎の治療に、鼻うがいは非常に効果的です。副鼻腔の中までしっかり綺麗に洗い流すことができる鼻うがいを行うことで、症状を緩和することができます。
鼻うがいキットを使うべき理由
鼻うがいは自分で生理食塩水を作って行うことが可能ですが、鼻うがいキットを使って行うことをおすすめします。
鼻うがいは慣れれば手軽にできる方法ですが、注意点も多くあり自分で作った生理食塩水を使ったり、専用の洗浄器具を使わない方法だと危険が伴います。
ここからは、鼻うがいキットを使うべき理由をご紹介します。
風邪やインフルエンザの予防が手軽にできる
鼻うがいは、鼻の奥についた細菌やウイルスを洗い流すことができるため、風邪、インフルエンザ、新型コロナウイルスの予防にも効果的です。
鼻うがいキットを使って鼻うがいをするやり方は以下を参考にしてください。
- ボトルに36℃程度のお湯を入れる
- 付属の洗浄剤をボトルに入れる
- キャップを締めて軽く振る
- 片方の鼻にノズルを当てて軽くボトルを握って洗浄液を噴射させる
- 反対側の鼻の穴から洗浄液を出す
鼻うがいキットを使うことで、洗面器やストローなどを用意する必要がないため、簡単に鼻うがいを実施することができます。
帰宅後などに洗浄液を作るだけで簡単に鼻うがいを行うことができるので、風邪、インフルエンザ、新型コロナウイルスの予防に役立ちます。
吸い込みを防止できる
鼻うがいを行うときは、吸い込むのではなく流し込むことが重要です。洗浄液を吸い込んでしまうと、耳に洗浄液が流れてしまい危険です。
しかし、市販の鼻うがいキットには洗浄方法や注意点が細かく記載されているため、生理食塩水を安全に鼻に流し込むことができます。
市販の鼻うがいキットはボトルを押すことで、ゆっくりと生理食塩水を鼻に流し込むことができるので、生理食塩水を吸い込む心配はありません。
生理食塩水を作る必要がない
鼻うがいに使う洗浄液は生理食塩水です。生理食塩水を使うことで、鼻に水が入ってもツーンとするような痛みを感じることなく鼻うがいを行うことができます。
洗浄液を体液の浸透圧と同じ塩分濃度にすることで、痛みを緩和することが可能です。
生理食塩水は、塩分濃度0.9%で作ります。一回に使う洗浄液は大体200~300ccなので、1.8~2.7gの塩を量って水に溶かす必要があります。
鼻うがいを習慣にしようと思っても、生理食塩水を作るのが面倒でなかなか習慣化することができないという方は、市販の鼻うがいキットを使うのがおすすめです。
鼻うがいキットを使えば、お湯に付属の洗浄剤を入れて溶かすだけなので簡単に鼻うがいを習慣化することができます。
中耳炎を防止できる
鼻うがいは間違ったやり方をしてしまうと、洗浄液が耳に流れてしまい中耳炎を引き起こす可能性があります。
鼻うがいをするときは以下のことに注意しながら行います。
- 顔を上にむけない
- 鼻うがいのあと鼻を強くかまない
- 水道水を使わない
- 洗浄液を飲み込まない
これらの事をしないように注意しないと、洗浄液が耳に流れ込んでしまい、細菌やウイルスが耳に侵入することで中耳炎になってしまう危険があります。
鼻うがいキットを使えば、洗浄液を吸い込まずに流し込むことができるので、洗浄液を飲んでしまうリスクは低くなります。
子どもにも使用できる
子どもは自分でうまく鼻をかめないことで、鼻詰まりがなかなか解消されないということがあります。
さらに、うがいや手洗いも正しく行えない場合が多く、細菌やウイルスを綺麗に洗い流すことがなかなか難しいのです。
鼻うがいをすることで、頑固な鼻水や鼻の奥についた細菌やウイルスを綺麗に洗い流すことができるので、子どもにも効果的です。
しかし、子どもが鼻うがいをするときは以下のことに注意しましょう。
- 泣いていたり、嫌がっているときに無理に行わない
- 洗浄液を入れすぎないように注意する
- 子ども用の鼻うがいキットを使用する
- 4歳以上から使用する
子どもが泣いていたり嫌がっているときに使用してしまうと、正しく鼻うがいを行えない可能性があるため注意しましょう。
洗浄液を入れすぎないためにも、子ども用の鼻うがいキットを使用するようにしましょう。子ども用の鼻うがいキットは、洗浄液の量が少なく、ボトルの設計も水圧がかかりすぎないようになっているので安心です。
まとめ
鼻うがいが効果をもたらす疾患とともに、鼻うがいキットを使うべき5つの理由をご紹介しましたが、参考になりましたか?
花粉症や上咽頭炎、副鼻腔炎が辛いと感じている方は、市販の鼻うがいキットを使って鼻の奥を綺麗に洗い流すことで症状を緩和させることが可能です。
また、風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルスの予防にも効果的なので、鼻うがいキットを使って手軽に鼻うがいを習慣化することで、ウイルス対策にも役立ちます。
鼻うがいは鼻がツーンとしそうで怖い、本当に効果があるのかわからないといった理由から、鼻うがいを躊躇している方は、鼻うがいキットを使うことで効果的に鼻うがいをすることができます。
鼻うがいを始めてみようと考えている方や、自分で洗浄液を作って鼻うがいをしているという方は、今回ご紹介した内容を参考に、鼻うがいキットを使って鼻うがいを習慣化してみて下さいね。