花粉症の症状を緩和させる5つの方法と効果的な食べ物
春になると目のかゆみや鼻詰まりが酷くなり、花粉症に悩まされているという方は非常に多く、そんなとき外出時にはマスクや眼鏡が欠かせない存在となります。
寒い冬から暖かい春になることで、ファッションを変えたりお花見をしたり楽しいことが待っていますが、花粉症のせいで気分が憂鬱になってしまうなんてことも。
花粉症は、くしゃみや鼻水、鼻詰まりを発生させる鼻の症状と、目のかゆみや充血を発生させる目の症状があります。
さらにのどのかゆみや皮膚のかゆみなどの症状を引き起こすケースもあり、市販薬やクリニックの薬だけでは症状が改善されないとうこともありますよね。
そんなときに試してほしいのが、花粉症の症状を緩和させる5つの方法です。また、花粉症に効果的な食べ物もご紹介するので、辛い花粉症の症状をなんとか緩和させたいと感じている方は、是非参考にしてみて下さい。
花粉症の症状を緩和させる方法
花粉症を引き起こすと言われている植物の花粉は、日本に約60種類以上ありますが、最も多くの花粉を振りまくのがスギ花粉です。
スギ花粉は2月の中旬頃から4月の下旬頃までがピークで、花粉症の方の多くがこのスギ花粉に悩まされています。
また、スギ花粉のあとにやってくるヒノキ花粉も多くの花粉を振りまくので、スギ花粉とヒノキ花粉を併発させてしまい、春の間中花粉に悩まされているという方も少なくありません。
花粉症は花粉に対するアレルギー反応が原因の病気で、体内で免疫機能によって受け入れられないと判断された花粉を攻撃する抗体が作られます。
花粉が体内に入ることでアレルギー反応を起こし、花粉を体外に出そうという働きが花粉症で、くしゃみや鼻水という症状が出ます。
まずは、そんな花粉症の症状を和らげることができる5つの方法をご紹介します。
鼻うがい
鼻うがいは、鼻をかむだけでは排出することができない鼻の奥についてしまった花粉を綺麗に洗い流すことができる方法です。
市販の鼻洗浄器具と洗浄液のもとを使って鼻うがいをするのがおすすめですが、生理食塩水を自分で作って鼻うがいをすることもできます。
まず、200~300ccの生理食塩水を用意します。生理食塩水を使うことで、体液と同じ塩分濃度の洗浄液ができるため、鼻に水が入ったときに感じる痛みを和らげることができます。
生理食塩水を用意したら、以下の方法で鼻うがいを行いましょう。
- 顔を斜め下に向け、鼻洗浄器具を鼻に差し込む
- ゆっくりと生理食塩水を鼻に流し込む
- 反対側の鼻から生理食塩水を出す
この方法で鼻うがいをすることで、すっきりと鼻の奥に溜まっている花粉を洗い流すことができます。
鼻うがいをするときは以下の点に注意するようにしましょう。
- 洗浄液を流し込むときに上を向かない
- 洗浄液を流し込むときにつばを飲み込まない
- 洗浄したあと鼻を強くかまない
- 1日に鼻うがいをする回数は2回程度にする
洗浄液を流し込んでいるときに上を向いたりつばを飲み込んだりすると、生理食塩水が耳管にはいりこんで中耳炎を引き起こしてしまう可能性があります。
また、鼻の中に生理食塩水が残っていると感じても、強く鼻をかまないようにしましょう。鼻を強くかみすぎることでも、中耳炎の危険があります。鼻の中に残った生理食塩水は、顔を傾けてゆっくり鼻の中から出すようにするのがおすすめです。
鼻うがいは、やりすぎてしまうと鼻の粘膜を傷付けてしまいます。回数は1日2回程度にしましょう。花粉症対策で鼻うがいを行うときは、帰宅後と夜寝る前などの鼻づまりが酷いと感じるときに行うようにしましょう。
のどや鼻を保湿する
のどと鼻の粘膜が乾燥していると、花粉による炎症が起きやすくなります。そのため、のどと鼻は常に保湿をすることを心掛ける必要があります。
のどや鼻を保湿するには以下のような方法を取り入れましょう。
- 濡れマスクをする
- 部屋の加湿をする
- のど飴をなめる
普通のマスクをするだけでも、マスク内の湿度は呼気によって高まり、のどや鼻の保湿をすることができますが、濡れマスクを使うことで保湿効果は一層高まります。濡れマスクは市販のものを使っても良いですが、マスクの下に濡らしたコットンを挟むだけでも効果があります。
また、室内の加湿をすることも重要です。部屋の湿度を40~60%に設定することで、花粉が水分を含んで床に落ちるという効果も期待できるうえに、のどや鼻の粘膜を保湿することができます。
鼻詰まりに効くツボを押す
どうしても鼻が詰まって寝付けないというときにおすすめなのが、鼻づまりに効くツボ押しです。以下のツボが鼻づまりに効くと言われています。
- 鼻通:小鼻の少し上、両鼻の脇
- 印堂:眉間の中央のくぼみ
中指で円を描くように押していくと効果があります。しばらく押していると鼻が通ってくるのを感じることができます。
鼻づまりが原因で寝つきが悪いというときなどに是非試してみて下さい。ツボを押すことで、鼻の通りが良くなりすっきりした状態で寝ることができます。
花粉が飛ぶ日は外出を避ける
花粉は以下のような条件で飛散しやすくなります。
- 気温が高く湿度が低い
- 風が強い
- 前日に雨が降った日
このような条件で花粉が飛散しやすくなるため、花粉が飛ぶ日には外出を避けて窓を開けたりせずに過ごすというのも一つの手です。
一方で、雨の日や夜など気温が低い日は花粉が飛びにくいので、花粉の飛散状況を考慮したうえでの外出がおすすめです。
クリニックでの治療を行う
クリニックで行う花粉症の治療は、薬物療法、手術療法、免疫療法の3つがあります。
多くの方が行っている薬物療法は、抗アレルギー剤や抗ヒスタミン剤などを使って症状を抑えていきますが、花粉が飛散する時期に毎年薬を飲まなくてはいけません。
手術療法はレーザーで粘膜を焼いて症状を抑えます。さらに近年注目を集めているのが免疫療法の1つである舌下免疫療法です。
舌下免疫療法はアレルゲンを口から摂取することで、体にその物質を慣らし、アレルギー反応を抑えるという治療法です。
アレルギーを根本的に治療するという方法も、花粉症対策には効果的です。
花粉症に効果的な食べ物
花粉症には、腸内環境を整えて免疫システムを正常化する働きをもつ食品が有効だと考えられています。
食べ物での改善は即効性はありませんが、免疫機能や皮膚粘膜を健康に維持するためにはバランスの良い食事で花粉症対策を実施することをおすすめします。
ここからは、花粉症に効果的な食べ物をご紹介します。
乳酸菌
腸内環境の改善に役立つことで有名な乳酸菌ですが、花粉症にも効果があると言われています。腸内環境を良くすることで、花粉が腸から体内に入りにくくなる可能性があり、効果的です。
さらに乳酸菌には免疫の過剰反応を抑える働きがあるので、花粉症の症状を緩和させることができます。
おすすめの乳酸菌は以下のような食材です。
- 納豆
- 味噌
- ヨーグルト
- キムチ
これらの食材は、女性に嬉しい美肌効果も期待することができます。善玉菌が豊富に含まれている食材で、花粉症対策をしましょう。
ビタミンD
ビタミンDは、腸のカルシウム吸収を促して骨を丈夫にするビタミンで、免疫を調整する働きも持っています。
ビタミンDは以下のような食材に豊富に含まれています。
- 干しシイタケ
- 干しキクラゲ
- イワシ
- シラス
- 紅鮭
ビタミンDが不足することによって、異常な免疫反応を招くと言われているため、免疫機能を正常に保つために上記のような食材を摂ることが重要です。
食物繊維
食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がありますが、水溶性食物繊維は腸内で善玉菌のえさになり、腸内環境を整えることができます。
食物繊維は以下のような食材に豊富に含まれています。
- わかめ、ヒジキなどの海藻類
- イモ類
- きのこ類
- 野菜、果物
このような食材で腸内環境を整えることで免疫機能が向上し、花粉症の症状改善を期待することができます。
また、水溶性食物繊維は便を柔らかくする働きもあります。便秘でお悩みの方にもおすすめできる食材です。
まとめ
花粉症の症状を緩和させる5つの方法と、花粉症に効果的な食べ物をご紹介しましたが、参考になりましたか?
花粉症の症状を緩和させるために一番おすすめしたいのは、鼻うがいをすることです。鼻うがいは花粉症の症状の緩和だけではなく、風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルスの予防にも役立つ方法です。
鼻の奥についた花粉やウイルス、細菌をしっかり綺麗に洗い流すことができるので、花粉症の季節だけではなく、ウイルスが気になるときにも有効です。
そのため、帰宅後にうがい、手洗い、鼻うがいを習慣化することで花粉症の症状が緩和できるうえに、ウイルス対策にもなるのです。
辛い花粉症に毎年悩まされているという方は、この記事を参考に鼻うがいを実施してみて下さいね。